BLOG

【事実】インスリンの偉大さを知る

東京都文京区千石・本駒込パーソナルトレーニングスタジオKame7 管理栄養士&トレーナーの吉田尚弘です。

今までブログでちょくちょく「インスリン」という言葉が登場してきました。インスリンはホルモンの名前で、血糖値をコントロールしダイエットと関係しています。糖質制限ダイエットでは、まるで悪者のように扱われていますが、実はこのインスリンは他にも色々な面白い働きをして、頑張ってくれています。今回はこのインスリンの働きを血糖値を下げるだけじゃない、他の観点から見てみましょう。

参考記事 ファスティングの真実

参考記事 効率よく脂肪燃焼!最新ダイエット情報

インスリンを分泌する膵臓

 

まず、インスリンを分泌している膵臓の働きを説明します。膵臓は図にある通り、胃の後ろ側にあり十二指腸にくっ付いている臓器で、働きは二つあります。一つは「膵液」で、これは三大栄養素である糖質・脂質・たんぱく質を分解し、消化・吸収を助け、一日に約1㍑も分泌されます。因みにアルコールが体内に入ると、この膵液が大量に分泌され、一気に食欲が増進します。なのでお酒を飲むと食欲が増してしまうのは、これが原因なのです。

そして、二つ目がインスリンホルモンです。これは膵臓内にあるランゲルハンス島から分泌されますが、このランゲルハンス島とは、ランゲルハンスさんが発見して膵臓内に本当に島のようにポツンと存在することから、そう呼ばれるようになりました。

参考サイト インスリンとは e-ヘルスネット

 

インスリンの基本的な働き

インスリンホルモンは、人間のエネルギー源である「ブドウ糖」に反応します。このブドウ糖は主にご飯や麺類、パン類、砂糖類に含まれており、これらを摂取すると膵液で分解され、小腸から吸収されます。その後、肝臓を通り(その時に必要な糖は貯蔵されます)心臓から全身に運ばれていきますが、同時に吸収された糖の量に応じてインスリンが膵臓から分泌され、全身を巡ります。

その後、インスリンは血液中のブドウ糖(血糖)を筋肉細胞にエネルギー源として分配します。筋肉でもブドウ糖を蓄える能力があり、同時に体を動かすエネルギー源として消費されていきます。そして、筋肉細胞に入りきらない血糖がインスリンを介して脂肪細胞に運ばれて脂肪細胞として蓄積されていので、糖質を制限すればインリンが分泌されず糖質制限ダイエットになるわけです。

インスリンの働きバリエーション

では、インスリンが血糖値を下げる、脂肪細胞に血糖を誘導する以外の大切な役割を見てましょう。

・たんぱく質を筋肉に誘導する。

日ごろからウェイトトレーニングに勤しんでいる方なら常識ですが、インスリンは血中のたんぱく質を筋肉細胞に運ぶ働きもあります。例えば、ご飯とステーキを食べた時とステーキのみを食べた時では、ご飯を一緒に食べた時の方が筋肉になりやすいのです。ただ、ご飯とステーキ(肉)では体内に入ってからの吸収スピードが違うため、ステーキ(肉)を先に食べて、その後でご飯を食べるようにしないとタイミングが合わないので、糖質を含んだプロテインを飲むのが手っ取り早いです。

・血管の柔軟性を保つ。

これも以外と知られてませんが、インスリンは筋肉細胞に糖を運ぶ時に血管から染み出るようして細胞に入り血管の柔軟性を維持しています。インスリンの分泌量が減ると血管が硬くなり、動脈硬化のリスクが高まると言われています。

・血中脂肪を脂肪細胞に誘導する。

困った事にインスリンは血中脂肪を脂肪細胞に誘導します。例えばカレーライスを食べた時とカレールーだけを食べた時ではライスを一緒に食べた時の方が脂肪が付きやすいのです。困った、困った。

・糖新生を抑制する。

糖新生とは、脂肪や筋肉などからエネルギー源である糖質を作る過程を言います。インスリンが分泌されている間は糖新生が行われないので筋肉も脂肪も分解されないので、体内細胞の分解を防ぐという意味になります。人は都合よく脂肪は減らして、筋肉は増やしたいと思いますが、そうもいかないようです。

参考記事 【必見】筋肉を増やして、脂肪を減らすとは?

同化に働くホルモン

総じてインリンホルモンは血液中の糖質、脂質、たんぱく質を筋肉細胞、脂肪細胞に運ぶ働きがあるので、同化作用、細胞を増加されるのに働くホルモンだと言えます。

脂肪を増やすのを助けるホルモンでもあり、筋肉を増やすことにも役立つホルモンなのです。そして大事なことはインスリンのように血糖値を下げて細胞を作る役割があるホルモンは他にないのです。ダイエットの敵!とは思わずに仲良く付き合っていきましょう。インスリン、スゴイぜ!

トップページに戻る

関連記事

PAGE TOP