副腎疲労と甲状腺機能の関係|ビタミンCが他の臓器よりも圧倒的に必要な理由

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はじめに

東京都文京区本郷三丁目Personal training studioカメシチ、管理栄養士&ピラティストレーナーの吉田尚弘です。

「寝ても疲れが取れない」「朝がつらくて動けない」「ダイエットしてもなかなか痩せない」――そんな不調を抱えていませんか?
もしかするとその背景には「副腎疲労」と「甲状腺機能の低下」が隠れているかもしれません。

そして、その回復のカギを握るのが ビタミンC です。実は、副腎は他の臓器と比べて何倍もビタミンCを必要としている臓器。この記事では、

  • 副腎と甲状腺の関係
  • なぜ副腎にはビタミンCが大量に必要なのか
  • 他の臓器と比べてどれくらいの差があるのか
    を一般向けに分かりやすく解説していきます。

1. 副腎とは?ストレスに立ち向かう小さな臓器

副腎は腎臓の上にある小さな三角形の臓器で、わずか数グラムしかありません。ところがその働きは非常に重要で、体の「ストレス管理センター」と呼べる存在です。

副腎はカテコールアミンなどを分泌する臓器
副腎はカテコールアミンなどを分泌する臓器

副腎は主に次のホルモンを作ります。

  • コルチゾール:ストレスに対応し、炎症や血糖値を調整
  • アドレナリン・ノルアドレナリン:危険に瞬時に反応するためのホルモン
  • アルドステロン:血圧や水分バランスを調整

ストレスがかかるたびに副腎がフル稼働してこれらのホルモンを分泌し、体を守っているのです。


2. 副腎疲労とは?

「副腎疲労(Adrenal Fatigue)」とは、医学的にはまだ議論がある概念ですが、慢性的なストレスや過労、睡眠不足が続くことで副腎が機能低下を起こす状態を指します。
(正確にはストレスにより副腎皮質刺激ホルモンが出続けて、副腎が疲労している状態)
参考文献 慢性疲労症候群における視床下部-下垂体-副腎系機能のレビュー

典型的な症状には以下があります。

  • 朝がつらく、昼頃までエンジンがかからない
  • コーヒーや甘い物がやめられない
  • ちょっとしたストレスで気持ちが落ち込む
  • ダイエットしても体重が減らない
  • 免疫力が落ち、風邪をひきやすい

これらは「副腎が疲れ果てて、必要なホルモンを十分に出せない」ことから起こります。


3. 甲状腺と副腎の深い関係

副腎と並んで体のエネルギー管理を担うのが 甲状腺 です。甲状腺ホルモンは代謝スピードを上げ、体温・脳・筋肉の働きを調整します。

しかし、副腎が疲れてコルチゾールの分泌が乱れると、甲状腺にも影響が及びます。

  • コルチゾールが過剰になると → T4からT3への変換が抑制され、代謝が落ちる
  • 副腎が疲れてコルチゾール不足になると → 低血糖・低血圧を防ぐために甲状腺機能が抑制される
  • その結果 → 「甲状腺機能低下症」に似た症状(冷え、倦怠感、体重増加)が現れる

つまり、副腎と甲状腺は「二本柱」であり、片方が不調になるともう片方も巻き込まれるのです。


4. なぜ副腎はビタミンCを大量に必要とするのか?

副腎には体内で最も高濃度のビタミンCが存在しています。これは、副腎ホルモンを作る過程でビタミンCが不可欠だからです。

  • コルチゾール合成にはビタミンCが補酵素として必須
  • アドレナリン合成にもビタミンCが関与
  • 活性酸素を除去する抗酸化作用としても活躍

ストレスが増えれば増えるほど、副腎はフル稼働し、ビタミンCをどんどん消費していきます。


5. 他の臓器と比べて副腎は何倍のビタミンCを必要とするのか?

ビタミンCは全身の臓器に分布していますが、その濃度には大きな違いがあります。

  • 血漿中のビタミンC濃度:およそ 10~50 µmol/L
  • 肝臓や脳など:血液の約 10~20倍 の濃度
  • 副腎皮質:血液の 50~100倍以上 の濃度が存在

つまり、副腎は他の臓器に比べて 圧倒的に多くのビタミンCを必要とする臓器 なのです。

この数値からも、副腎がいかにビタミンCに依存しているかが分かります。
参考文献 モルモットにおけるビタミンCの分布 


6. 副腎疲労・甲状腺機能低下を防ぐための生活習慣

副腎と甲状腺を守るためには、次のポイントが大切です。

栄養面

  • ビタミンC:柑橘類、キウイ、パプリカ、ブロッコリー
  • ビタミンB群:エネルギー代謝を助け、副腎の働きをサポート
  • マグネシウム・亜鉛:ホルモン合成に必須

生活習慣

  • 睡眠を十分にとる
  • カフェインに頼りすぎない
  • 過度な糖質制限や断食を避け、安定した血糖を保つ
  • 軽い運動や深呼吸でストレスコントロール

まとめ

副腎と甲状腺は、体のエネルギーとストレス対応を担う「車のアクセルとブレーキ」のような存在です。慢性的なストレスで副腎疲労が起こると、甲状腺機能まで低下し、全身の代謝が落ちてしまいます。

その副腎を支えているのが ビタミンC。副腎は他の臓器の50倍以上の濃度でビタミンCを必要とする、まさに「ビタミンCを最も消費する臓器」なのです。

疲れが取れない、冷えや体重増加が気になるときは、まず副腎と甲状腺、そしてビタミンCの関係を意識してみてください。

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