「あの頃の私」と今の私の違いに、戸惑っていませんか?
東京都文京区本郷三丁目Personal training stuioカメシチ、管理栄養士&ピラティストレーナーの吉田尚弘です。
女性の40代後半から50代。
気づけば、急に汗が吹き出す、理由もなく涙が出る、夜眠れない…。
かつての元気な自分とは、まるで別人になってしまったような感覚。
これがいわゆる「更年期症状」と呼ばれるものです。
男性である私には理解できない症状です。当スタジのお客様の多くが女性なので更年期について色々なお話はお聞きしますが、人それぞれ違いがあるようです。
更年期は、基本的に女性ホルモンの分泌バランスが崩れることで発症しますが、今回は、その更年期のメカニズムや症状を軽くする方法についてお伝えしたいと思います。
1. 更年期の正体は「女性ホルモンの急降下」
女性の体を支えているのは、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロン。
- エストロゲンは、骨や血管、肌、脳、自律神経を守るホルモン。
- プロゲステロンは、妊娠の準備や体温調節、水分保持に関わるホルモン。
30代後半からプロゲステロンが減少し始め、40代後半にはエストロゲンが急激に低下します。
この「急降下」によって、自律神経が乱れ、心身にさまざまな不調が現れるのです。
2. 先進国型の「高カロリー食」が更年期症状を重くする理由
実は、現代女性の更年期が重くなりやすいのには理由があります。
ハーバード大学のP・エリソン博士の研究結果によると、
若い頃からの高カロリー・高脂質・高糖質な食生活が更年期を重くするとなっています。
- 脂肪組織はエストロゲンを作り出すため、体脂肪が多い人ほど高エストロゲン環境になりやすい。
- 血糖値の乱高下はインスリン分泌を増やし、ホルモン代謝にも影響する。
つまり、長年「高エストロゲン状態」に慣れた体が、更年期でホルモンを急に失うと、そのギャップが心身に大きな衝撃を与えるのです。
この差こそが、強いホットフラッシュ、情緒不安定、不眠、動悸といった更年期症状を引き起こす原因のひとつです。
3. 更年期のつらい症状をやわらげるために、今すぐできる食事改善
ここからは、ホルモン変化による落差を小さくし、更年期症状を軽くするための食事改善ポイントをご紹介します。
(1) 血糖値と体脂肪を安定させる
- 白米・白パン・砂糖を控え、玄米・雑穀・さつまいもなど低GI食品を選ぶ
- 甘いお菓子や清涼飲料水は週1〜2回のご褒美に
(2) 植物性エストロゲンでやさしく補う
- 納豆、豆腐、味噌、豆乳など大豆イソフラボンを日常的に摂る
- 毎日1〜2食に取り入れると効果的
大豆イソフラボンに関しては、否定的な考え方もあります。
(3) 骨・筋肉を守る栄養
- カルシウム:小魚、牛乳、小松菜
- ビタミンD:鮭、サバ、日光浴
- タンパク質:魚、卵、鶏胸肉、豆類
(4) 炎症を抑える脂質
- 青魚のEPA・DHA、アマニ油、えごま油を料理にプラス
4. 運動習慣が「ホルモンの落差耐性」を高める
食事だけでは足りません。
更年期を穏やかに乗り切るには、筋肉・骨・自律神経を守る運動習慣が必要です。
(1) 有酸素運動で自律神経を安定
- ウォーキング、サイクリング、軽いジョギング
- 週3〜5回、1回30分が目安
(2) 筋トレで代謝と骨密度を維持
- スクワット、腕立て、ヒップリフトなど
- 自重でOK、週2〜3回
(3) ヨガ・ピラティスで呼吸と姿勢を整える
- 副交感神経を優位にし、睡眠の質を向上
- 胸郭・骨盤周りの柔軟性が血流改善にもつながる
参照サイト ヨガ・ピラティスなどのマインドボディ運動の効果
ピラティスマシーンで更年期を乗り越えよう!セッションの詳細はこちら
5. 食事+運動=更年期の最強予防プラン
- 朝食:卵+納豆+玄米
- 昼食:魚料理+野菜たっぷり
- 間食:ナッツや無糖ヨーグルト
- 夕食:軽めに、就寝3時間前まで
- 運動:朝か昼に有酸素運動、週2回の筋トレ
- ストレッチ:就寝前の深呼吸+全身ほぐし
6. 未来の自分のために、今から始めよう
更年期症状は、「いつか来るもの」ではなく、今から準備できるものです。
若い頃の高カロリー食や運動不足で作られた高エストロゲン環境から、ゆるやかに落ち着かせてあげること。
それが、更年期の急降下による衝撃を和らげる最大のポイントです。
更年期は人生の終わりではなく、第二のスタート。
そのための準備を、今、始めましょう。
カメシチでは更年期の症状を栄養と食事で乗り越えるトータルダイエットコース
ございます。