立っているだけで太ももがパンパン…なぜ?
東京都文京区本郷三丁目Personal training studioカメシチ、ピラティストレーナーの吉田尚弘です。
「何もしてないのに、いつも太ももの前が張ってる気がする…」 「ストレッチしてもすぐにまた硬くなる…」そんな経験はありませんか?
それ、筋肉が悪いわけじゃないかもしれません。 原因は、あなたの“立ち方”にあるかもしれないのです。
もしかして、膝を無意識にピンと伸ばして立っていませんか? それが、“反張膝(はんちょうしつ)”。 膝が本来の位置より後ろに反ってしまうクセが、前モモの張りやすさを生んでいるのです。
反張膝ってどんな状態?
見た目はまっすぐ。でも実際は膝がググッと後ろに押し込まれていて、骨で立ってしまっているような状態。
この姿勢、楽に感じるかもしれません。でも、膝まわりの関節や筋肉には常に緊張が走り、前モモ(大腿四頭筋)に不自然な力が入ってしまっているのです。
前モモの張りが取れない本当の理由
反張膝で立つと、重心が自然と前にズレます。 その姿勢を支えるために、太ももの前の筋肉が働き続けることに。
四六時中、力が入っている状態では、筋肉も「休む暇」がありません。 これが、前モモがいつも張っている感覚の正体です。
腸腰筋が硬くなると前モモが張りやすくなる。
前モモの筋肉(大腿四頭筋)が張ってしまうのは、鼠径部にある腸腰筋が硬くなって骨盤が前傾しているから。
骨盤が前に倒れ、骨盤前傾になると、さらに膝をピンと反らせて立つ姿勢が強化されてしまいます。
さらにこのとき、太ももの裏側(ハムストリングス)がうまく使えなくなっていることも多いのです。 ハムストリングスは骨盤を後ろから支える筋肉であり、膝を曲げる働きを持っています。
この筋肉が弱まっていると、前モモとのバランスが崩れ、余計に膝が反ってしまうのです。 前が張った感覚になり、後ろがスカスカ──このアンバランスが前モモの張りを助長しています。
足首やアキレス腱の硬さが膝に影響?
意外に思うかもしれませんが、足首の硬さも関係しています。 アキレス腱やふくらはぎが硬くなると踝と踵の距離が近くなり、反張膝を助長します。

その結果、体はバランスをとるために膝を反らせて立つようになってしまうのです。
「足首が硬いなんて気にしたことなかった…」そんな人ほど要注意です。
改善①:太ももと腸腰筋をゆるめて、骨盤を整える
まずは、骨盤前傾の原因となる腸腰筋のストレッチから始めましょう。
・片足の膝を曲げて踵とお尻をくっ付け、もう一方の足は伸ばしてつま先を立て、踵を遠くに伸ばすよ うにして、鼠径部を伸ばす。この姿勢を20~30秒キープし左右行う。

骨盤がまっすぐ立つようになれば、前モモの負担もグッと減ります。
改善②:ハムストリングスを目覚めさせよう
忘れられがちですが、ハムストリングスの活性化はとても大切です。
・仰向けで寝て、両膝を120°程度に曲げて、お尻をゆっくり持ち上げて、ゆっくり下す。この時にモモ裏を使っている感覚があればオッケー。この動作を20回繰り返す。

後ろ側がしっかり働けば、前モモの負担は確実に軽減されます。
改善③:足首をやわらかく、地面にしっかり立つ
足首を柔らかくするためには、アキレス腱からふくらはぎを伸ばす必要がありますが、足首のポジションを調整する必要があります。踵が前にずれているので調整しながらストレッチします。
①何か台の上につま先を乗せ、手の指で足首の前をグッと押し込む。

②膝を少し前に出し、指で足首の中央を押し込みながら踵を下げる。この動作を片足ずつ10~15回繰り返す。

改善④:「膝を抜く」感覚を身につけよう
ピンと伸ばす=正しい姿勢、と思っていませんか? でも実は、“ほんの少し”膝をゆるめるだけで、体のバランスは大きく変わります。
まずは鏡の前で、膝を少しだけ緩めて立ってみてください。 それだけで、前モモがふっと楽になるのを感じられるかもしれません。
改善⑤:歩き方と靴も見直してみて
立ち方だけじゃなく、歩き方にも癖が出ます。 ヒールの高い靴、クッションの厚い靴は地面の感覚を奪ってしまいます。
- 足裏全体で着地
- 膝を「伸ばしきらず」柔らかく使う
意識を少し変えるだけで、膝や太ももにかかる負担はずいぶん違ってきますよ。
なかなか一人では改善できない、そんな方は是非、当スタジオへお越しください。
一緒に足のラインを変えていきましょう。
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