東京都文京区本郷三丁目Personal training studioカメシチ、管理栄養士&ピラティストレーナーの吉田尚弘です。
「最近、抜け毛が増えた気がする」「髪が細くなってボリュームが減った」「なのに体毛は濃くなった気がする」
そんな悩みを抱えていませんか?
実はこの背景には、糖質の過剰摂取と特定栄養素の不足によって起こる ホルモンバランスの乱れが関わっている可能性があります。
特に女性でも、アンドロゲン(男性ホルモン)の一種である アンドロステンジオン が優位に傾くことで、薄毛や多毛といった男性的な特徴が現れることがあります。
本記事では、糖質と栄養不足がどのようにして女性のホルモン代謝に影響し、髪や体毛にトラブルをもたらすのかを詳しく解説します。
糖質の過剰摂取がホルモンバランスに与える影響
現代人の食生活は白米、パン、麺類、お菓子、清涼飲料水など「精製された糖質」があふれています。
糖質を摂りすぎると血糖値が急上昇し、それを抑えるためにインスリンが大量に分泌されます。
- インスリンの過剰分泌は、卵巣の男性ホルモン(アンドロゲン)産生を促進
- さらにインスリン抵抗性が進むと、女性ホルモン(エストロゲン)の合成に必要な代謝が滞る
結果として、女性であっても アンドロゲン優位 となりやすいのです。
アンドロステンジオンとは?女性にも存在する男性ホルモン
アンドロステンジオンは、副腎や卵巣で作られる アンドロゲン(男性ホルモン) の一種です。
本来は アロマターゼ という酵素によって エストロゲン(女性ホルモン) に変換される重要な中間体ですが、栄養不足や代謝障害があると変換がうまくいかず、アンドロステンジオンが過剰に残ってしまいます。
- エストロゲンに変換されない → 女性ホルモン不足
- アンドロステンジオンが過剰に残る → 男性ホルモン優位
このバランスの崩れが、女性にも「薄毛・多毛」という男性的な症状をもたらすのです。
エストロゲン合成に必要な栄養素と不足の影響
アンドロステンジオンをエストロゲンに変えるアロマターゼは、シトクロムP450酵素の一種です。
この酵素が正常に働くには、次のような栄養素が不可欠です。
- 鉄:アロマターゼのヘム鉄部分に必須
- ナイアシン(ビタミンB3):NADPH産生に必須
- リボフラビン(ビタミンB2):電子伝達に必要
- ビタミンC:副腎や卵巣でのステロイド代謝に関与
- タンパク質:酵素や補酵素の材料
これらが不足すると、アンドロステンジオンが エストロゲンに変換されにくくなり、相対的にアンドロゲンが優位になります。
アンドロゲン優位が女性に与える症状
女性であってもアンドロゲンが優位になると、次のような男性的な特徴が出てきます。
- 頭髪の薄毛・細毛化(特に頭頂部や分け目が目立つ)
- 体毛の増加(口周りや顎、腕、脚など)
- ニキビや脂性肌(皮脂分泌が増えるため)
- 月経不順や無排卵(ホルモンバランスの乱れによる)
- 筋肉のつきやすさ、体型の男性化
こうした症状は「ポリシスティックオーバリーシンドローム(PCOS)」の一部としても知られ、糖質過剰や栄養不足と密接に関わっています。
参考サイト 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
糖質と栄養バランスを整える食事のポイント
アンドロゲン優位を防ぎ、エストロゲン代謝を整えるには、食生活の見直しが欠かせません。
- 精製糖質を控える
白米・パン・麺類・お菓子・清涼飲料水を減らし、血糖値の乱高下を防ぐ。 - 鉄を補給する
赤身の肉、レバー、カツオ、ほうれん草など。ビタミンCと一緒に摂ると吸収率UP。 - ビタミンB群を摂る
鶏胸肉、豚肉、卵、納豆、緑黄色野菜。特にB2・B3を意識。 - タンパク質をしっかり摂る
魚、肉、卵、大豆製品をバランスよく。 - ビタミンCを日常的に摂る
野菜や果物から。加熱で壊れやすいため生で摂る工夫を。
女性ホルモンを守るためにできる生活習慣
食事だけでなく、生活習慣もホルモンバランスに影響します。
- 適度な運動:筋肉が糖を取り込みやすくし、インスリン抵抗性を改善。
- 睡眠の確保:ホルモン分泌は睡眠中に調整される。
- ストレス管理:ストレスホルモン(コルチゾール)の過剰分泌は性ホルモン合成に悪影響。
- アルコールを控える:肝臓でのホルモン代謝に負担をかける。
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まとめ
糖質の過剰摂取と栄養不足は、女性でも アンドロゲン(特にアンドロステンジオン)優位 を招き、薄毛や多毛といった男性的な特徴を引き起こします。
- 精製糖質を控える
- 鉄・ビタミンB群・ビタミンC・タンパク質をしっかり摂る
- 生活習慣を整える
この3つの柱を意識することで、女性ホルモンのバランスが整い、髪や肌、体調の悩みを改善する手助けになります。
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