はじめに:少し“疲れたように見える”理由は、年齢だけではありません
東京都文京区本郷三丁目Personal training studioカメシチ、管理栄養士&ピラティストレーナーの吉田尚弘です。
鏡を見たときに、
- なんとなく顔がくすんで見える
- 夕方になると疲れ顔になる
- 肌のハリが前よりなくなった
- 体が重だるい日が増えた
そんな変化を感じることはありませんか?

年齢のせいかな…と思いがちですが、
実はこうしたお悩みの背景には
「糖化(とうか)」と呼ばれる体内反応 が関わっている場合があります。
糖化は、私たちが日常で摂っている“糖”と体内のタンパク質が反応して起こる現象。
そしてその結果できる物質が
AGE(終末糖化産物) と呼ばれるものです。
難しい名前ですが、私たちの肌・血管・筋肉・代謝にゆっくりと影響を与える大切なキーワード。
今回は、この AGE がどのように私たちの体に関わっているのか、
できるだけやさしく、穏やかにお伝えしていきます。
AGE(エイジ)とは?──体の中で起きる“焦げつき”のような現象
1. 糖化とは、糖とタンパク質の自然な反応
糖化(とうか)は、糖がタンパク質に結びついて変性する反応です。
たとえばトーストしたパンが焼き色をつけるのも“糖化”の一種。
それが体の中で起きたものが AGE です。
決して「悪いものを食べたから発生する」というわけではなく、
誰の体の中でも、年齢とともに少しずつ進んでいきます。
ただし、そのスピードを速めてしまうのが
砂糖や精製された糖質の摂りすぎ です。
2. なぜ砂糖が AGE を増やしやすいのか
私たちが甘いものを食べると、血液中の糖が一時的に増えます。
この時、体内のタンパク質と糖が結びつきやすくなり、
AGE の材料が作られていきます。
特に、砂糖に含まれる 果糖(フルクトース) は
AGE を作りやすい性質があり、ブドウ糖の数倍とも言われます。
- ジュース
- 菓子パン
- 加糖ヨーグルト
- アイス
- クッキー
- 清涼飲料水
こうしたものを日常的に摂り続けていると、
糖化が進みやすくなるのです。
AGE が“肌”に与える影響──ハリ・透明感・なめらかさの低下
1. コラーゲンの弾力が失われる
肌のハリを支えているのは、真皮層のコラーゲン。
AGE が増えると、このコラーゲンが硬くなり、弾力が落ちていきます。
その結果、
- 小じわが気になる
- たるみやすくなる
- むくみが戻りにくい
といった変化が起きやすくなります。
参考サイトhttps://www.ageclinic.com/antiaging/?utm_source=chatgpt.com
2. 肌が黄ぐすむ理由
糖化したコラーゲンは黄色っぽい色味を帯びるため、
肌全体がくすんで見えることがあります。
「なんとなく透明感がなくなってきた…」
そんな印象が続く場合、糖化が背景になっていることもあります。
3. 肌トラブルの治りがゆっくりになる
AGE が増えると、肌のターンオーバー(生まれ変わり)が遅れる傾向にあります。
すると、
- ニキビ跡が残りやすい
- 毛穴が開きやすい
- 化粧ノリが悪くなる
こうした “回復の遅さ” を感じることもあります。
AGE は“血管”や“筋肉”にも影響する
1. 血管のしなやかさが失われる
血管もタンパク質でできているため、糖化の影響を受けます。
血管のコラーゲンが硬くなると、
- 血流が悪くなり、冷えやすい
- むくみが出やすくなる
- 酸素が全身に行き届きにくい
といった変化が起こります。
「疲れやすい」「体が重い」と感じる方は、
血流が関係していることも多いです。
2. 筋肉が硬くなり、姿勢に影響することも
筋肉もタンパク質で構成されます。
糖化が進むと、柔軟性が落ち、こわばりやすくなります。
- 前ももが張りやすい
- 太ももが痩せにくい
- 肩こり・腰痛が慢性化する
- 姿勢が崩れて見える
こうした悩みが続くとき、
筋肉レベルの糖化が関わっているケースもあるのです。
ピラティスや運動で体を整えても、
糖化で筋肉が硬いままだと変化を感じにくいことがあります。
参考サイトhttps://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5415451/?utm_source=chatgpt.com
AGE を増やす背景には“ミトコンドリア”と“腸内環境”も関与する
1. ミトコンドリアが弱ると老化が進みやすい
砂糖を代謝する際、体内では活性酸素が発生します。
この活性酸素がミトコンドリアにダメージを与えると、
- 代謝が落ちる
- 疲労が抜けにくい
- 冷えやすい
- 太りやすい
という状態につながります。
ミトコンドリアの元気は“若さ”そのもの。
ここが弱ると、糖化の進行も早まります。
2. 腸内環境の乱れも AGE を加速させる
砂糖は、腸内の悪玉菌やカンジダ(真菌)のエサになります。
腸内環境が乱れると、
- 体が炎症を起こしやすくなる
- 栄養の吸収が低下する
- 免疫が不安定になる
結果的に、AGE の排出能力も弱くなります。
腸の健康は、肌の健康と直結しています。
今日からできる“やさしい抗糖化ケア”
ここからは、無理なくできる習慣をご紹介します。
“全部やる”必要はありません。
できることから、すこしずつ取り入れるだけで十分です。
1. 飲み物から見直す
飲む糖は、血糖値を大きく揺らします。
まずは、
- ジュース
- エナジードリンク
- 加糖コーヒー
- スポーツドリンク
これらを控えるだけで、体の負担はグッと減ります。
2. 朝ごはんをゆるく整える
朝に甘いパンや砂糖の多い食品を食べると、
その日一日の血糖値が不安定になりやすくなります。
- 卵
- ヨーグルト(無糖)
- しらす
- 納豆
- オートミール
こうしたタンパク質や繊維質を含む食品をプラスしてみましょう。
3. たんぱく質をしっかり摂る
糖の吸収をゆるやかにし、肌や髪の材料にもなるたんぱく質。
肉・魚・卵・大豆などを意識して取り入れると、
糖化の進行を穏やかにしてくれます。
4. 抗酸化ビタミンを増やす
ビタミンCやポリフェノールは、糖化の進行を抑えてくれます。
- 緑茶
- ベリー類
- キウイ
- レモン
- パプリカ
- トマト
日常に少し加えるだけでも変化が出やすい部分です。
5. ピラティスなどで血流を良くする
適度な運動は、AGE の排出を助けてくれます。
特にピラティスは、
- 全身の血流アップ
- 呼吸改善
- 姿勢改善
- コアの活性化
などの効果があり、糖化ケアと相性の良い運動です。
おわりに:砂糖は“悪者”ではなく、上手に付き合う存在
甘いものは心をほっとさせてくれる存在です。
完全にやめる必要はありません。
ただ、体が疲れやすい・肌が揺らぎやすい・むくみやすい
そんなサインが出ているときは、
体が「ちょっと砂糖の量を見直したいよ」と言っているのかもしれません。
AGE を増やさない生活は、
未来のあなたの肌と健康を守るやさしい選択です。
一歩ずつ、できることから始めていきましょう。
あなたの体は、その小さな積み重ねに必ず応えてくれます。
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