本郷三丁目カメシチブログ

飲酒をした夜は、なぜ悪夢を見るのか?

東京都文京区本郷三丁目Personal training studioカメシチ、管理栄養士&ピラティストレーナー吉田尚弘です。

怖い夢、嫌な夢は誰でも見ると思います。悪夢を見て、ハッと目を覚ますなんてこともありますよね。
そんな悪夢を見る原因はいくつか考えられます。極端なストレスや、疲労、寝不足、中には薬の副作用によって悪夢を見る場合もあります。
その原因のひとつに飲酒もあるのです。お酒を飲んで嫌な夢を見る、飲酒の目的は楽しくいい気分になりたいのに、なんで悪夢を見るのか?検証してみましょう。

アルコールの代謝

まず初めにアルコールがどのようにして代謝されていくのか、確認してみましょう。飲酒すると、アルコール(エタノール)は主に以下の経路で肝臓で代謝されます。

  1. アルコール脱水素酵素(ADH)による分解: アルコールは、肝臓に存在するADHという酵素によって、アセトアルデヒドという物質に分解されます。このアセトアルデヒドは、二日酔いの原因となる有害な物質です。
  2. アルデヒド脱水素酵素(ALDH)による分解: 次に、アセトアルデヒドは、ALDHという酵素によって、無害な酢酸に分解されます。
  3. 酢酸から水と二酸化炭素へ: 酢酸は血液によって全身に運ばれ、筋肉や脂肪組織などで最終的に水と二酸化炭素に分解されて体外へ排出されます。

このアルコール代謝の過程で、肝臓はアルコールの分解を優先するため、他の重要な機能が後回しになることがあります。その一つが、血糖値を維持する働き(糖新生)です。

糖新生とアルコール摂取による低血糖

糖新生とは、糖質以外の物質(乳酸、アミノ酸、グリセロールなど)からグルコース(ブドウ糖)を新たに合成する代謝経路のことです。主に肝臓で行われます。
しかし、アルコールが体内に入ると、肝臓はアルコールの代謝を優先するため、これらの血糖値を上げる働きが抑制されるため低血糖を起こします。

糖新生以外にもアルコールは、インスリンの分泌を促す作用があり、これにより、血糖値が下がりやすくなることがあります。
アルコールと一緒に食事を十分に摂らない場合、肝臓にグリコーゲンが蓄えられていないため、低血糖を起こしやすくなります。

低血糖でなぜ悪夢を見るのか?

アルコールを摂取すると、低血糖を起こすことは理解できたと思います。では、なぜ悪夢と関係するのか?
私達の体は低血糖状態が続くと死んでしまうため、血糖値上昇させるホルモンが存在します。それがアドレナリンやノルアドレナリンと呼ばれるものです。これらのホルモンは心拍数や血圧を上昇させる働きがあり、特にノルアドレナリンは神経伝達物質として恐怖や不安感、怒りなどの精神的な作用に関与するため、寝ている時に誰かに追いかけられたり、恐怖を感じる悪夢を見るわけです。

仕事やプライベートでうまくいかないことがあり、お酒を飲んで忘れようと思っても逆に夜間低血糖を起こして悪夢を見て、明け方にさらに落ち込むという負のスパイラルに陥るのです。

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