東京都文京区千石・白山パーソナルトレーニングスタジオkame7管理栄養士&ピラティストレーナーの吉田尚弘です。
これだけ知っていればダイエットは成功するシリーズ。今回はダイエットする上で、この栄養素が最も重要になるであろう糖質について解説していきます。その糖質の種類や流れをしっかり理解しておく事で、○○ダイエットなどのような流行に流されることなく、着実に成果を出せるようになります。
▼ 目 次
糖質の種類
私達が口にしている糖質はおおよそ3つに分けられます。
・単糖類-糖質としての最小単位で、甘味があり。 ブドウ糖、果糖など
・二糖類-単糖が二つ結合したもので、甘味があり、水に溶けすい。 ショ糖(砂糖=ブドウ糖+果糖)乳糖など
・多糖類-多数の単糖が結合したもの。甘味はない。デンプン(米など)グルコース
太字の部分だけ覚えておくと良いですね。食物繊維は多糖類の仲間ですが、消化できないためそのまま体外に排出されます。炭水化物とは食物繊維と糖質がくっついたもので多糖類になります。
糖質の消化・吸収
・多糖類・二糖類は小腸で最終的に単糖(ブドウ糖=グルコース)に分解され、吸収されていきます。
・吸収されたグルコースの一部は門脈を経て、肝臓でグリコーゲンとして蓄えられます。肝臓に取り込まれなかったグルコースは肝静脈から全身をめぐり、インスリン(血糖値を下げるホルモン)により筋細胞にエネルギー源として取り込まれ筋細胞でもグリコーゲンとして貯蔵されます。
・筋細胞に取り込まれなかったグルコースは脂肪細胞へ取り込まれ、体脂肪として蓄えられます。
*吸収された糖は、肝臓と筋肉にグリコーゲンという貯蔵できるタイプの糖に変換されて蓄えられます。しかし、蓄えられる量はそれほど多くなく、摂りすぎた糖類は脂肪として蓄えられるわけです。それが糖質が太ると言われる所以ですね。
インスリンがダイエットの鍵
糖質の代謝を語る上で、インスリンホルモンの働きは避けて通れません。膵臓のランゲルハンス島から分泌されホルモンの中で唯一、血糖値を下げる作用があります。
インスリンは血中の糖を肝臓や筋肉に取り込む作用だけではなく、血中脂肪を脂肪細胞に引き込む作用があり、カレーライスやラーメンなど炭水化物(米や粉物)と脂質を含む食品の組み合わせは血中脂肪の吸収を高めるので、太りやすくなるわけです。
単糖類のブドウ糖(グルコース)は吸収が早いため、糖が血液に入り血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌され急激に血糖値を下げます。例えば砂糖を使ったお菓子や、スナック菓子など食物繊維をほぼ含んでいない食品などを食べた後、インスリンの大量分泌で血糖値が急激に下がり、空腹感を感じます。実際はちゃんと食べているのに体はまた食べ物を欲して食べてしまうと、太る原因になります。
果糖について
単糖類の果糖は、主に砂糖(ショ糖)や果物に含まれる糖です。砂糖は二糖類でブドウ糖と果糖が結合したものになります。実はこの果糖厄介者で、吸収されると血糖値を上昇させずに、肝臓にて中性脂肪になり、内臓脂肪になりやすく脂質異常症を招く恐れもあるのです。
砂糖類はもちろんの事、果物はビタミンCが豊富だからといって大量に食べると果糖の過剰摂取となり太る原因になるので気を付けたいところです。果物は嗜好品と考えた方が良いです。
糖質の食べ方
糖質で太らないようにするには、当たり前ですが食べる量と質を調整する必要があります。流れとして吸収された糖は肝臓と筋肉に蓄えられ、そこに収まらないものは体脂肪になるわけですから、それ以上の炭水化物を摂らないようにすれば基本的には太りません。蓄えられる量は個人差があるので何とも言えないですが、ご飯なら茶碗で軽く1杯程度でしょうか。さらに炭水化物と脂質の組み合わせは避けること、砂糖類などの菓子、果物も控えた方が良いです。
よくベジタブルファーストと言いますが、サラダなどの食物繊維が豊富なものを最初に食べ、肉類、最後にご飯などの炭水化物を食べるというのはインスリンの分泌を緩やかにし、糖の吸収スピードを遅らせるのでダイエットには有効です。インスリンの分泌を考慮すれば、炭水化物は食物繊維が豊富な玄米、オートミールなどがお勧めです。
次回はたんぱく質についてお伝えします。